MT-03 パフォーマンスダンパー
日頃から乗っている愛車の、
YAMAHA MT-03。
カスタムというほどではないですが、
これまでに
・フロントスクリーン
・サイドバッグ
・ナックルガード
あたりをつけて楽しんでます。
そして今回、純正のワイズギアにて、
パフォーマンスダンパーを購入、装着してみました!
こちらのレビューをしてみますね。
といいますのも、このパーツを購入するにあたって、山ほど他の方のレビューとかを見て決断した経緯があったのですが、
結果的には、
” つけたものの、外す” ということになりましたので、
その理由を含めたレビューとなります。
私がこのパーツを外すこととなった主たる理由は、ほかのどなたのレビューにもない内容によるものでした。
それではどうぞ!
Contents
よくみるレビューへの同意点
・車体の立ちが強くなる
確かにそう感じます。車体がビシッとして直進安定がどっしりしたような感じになります。逆に倒し込みがしづらくなるという意見もありますが、私はそこまでは感じませんでした。
スノーボードに例えると柔らかいボードは初心者や低速滑走に向いているけど、上手くなってくるとスピードレンジが上がってきて、柔らかいボードでは力が逃げて滑りづらくなります。そうして上級になる(より強い負荷をコントロールできるようになる)ほど硬めのボードを利用する傾向があると思いますが、それと似たような感覚です。
・振動の収束が早い
こちらもダンパーの特性からいって当たり前ですが、効果ありと感じます。轍や段差などを超えたときの揺れの収束は早くなりますね。結果走行中の車体安定が上がるので、よりスポーティなバイクになったような感じがあります。
・エンジンブレーキ時のバックトルクが扱いやすい
これもありますね。後述しますがエンジンパワーが車体への振動エネルギーとして逃げていたような部分が減り、よりエンジンが効率よく使えている印象です。エンブレをかけたときも、トルクが車体に逃げず、スムーズにホイルへと伝わっている感じがあります。
・エンジンへの影響
極低回転域が、より使えるようになります。ダンパーの装着前は、極低回転域の(ボソついてエンストしそうな)領域では、エンジンのパワーが車体に逃げていたんだな、ということがわかります。 そこが逃げずに使えるようになるので、微低速や街乗りでの微妙な速度コントロールがやりやすくなります。
・高級車になったような
ある意味では同意します。エンジンパワーよりも、完全にシャシー性能が上回っている感じで、エンジンもスムーズに回るし、確かに高級な感触といえる部分はありますね。
さてここからは、同意とは少し違う私個人の感覚レビュー!です。
他であまり見られないレビュー
・振動特性が変わる
エンジンの回転振動は抑えられトルクが扱いやすくなりますが、その反面としてシリンダー内の爆発振動(パン!というあれ)が増幅されます。いえ、増幅されるというよりも実際は、”逃げ場をなくしてストレートに身体へ伝わってくる”ということでしょう。
これがしんどい。つまるところ外した理由はこれです。
例えば自動車でも、車体剛性が上がるとその反面、振動や揺れなどをより如実に伝えてしまうということがあるそうですが、それと同じでしょうね。
あのシリンダーの振動(振動というよりも連続衝撃)は、身体の芯に疲労がくるんですよ。それこそ脳髄まで。それでぐったり疲れるというか、何かバイクの楽しさを少し阻害してしまうんです。
しかしこの振動をむしろ好まれる方も多いかもしれません(単気筒エンジンの味わいや、ハーレーなどもいわばこの特性かもしれませんし)。振動自体の問題なのか、伝播の仕方の問題なのか。たくさんバイクを乗り比べたわけではないのでわかりませんが、ことこのMT-03でパフォーマンスダンパーのありなしで比較した場合、私はこのように感じた次第です。
ダンパー装着前は、エンジン振動を車体全体でいなし、逃がしていた状態だとすれば、ダンパー装着後は性能UPと引き換えに、逃げ場をなくしたエンジン振動をライダーが引き受けねばならない感じです。
・エンジン特性と車体剛性にアンバランスを感じる
前項にもありますが、エンジンパワーに対して車体剛性が完全に上回っている感じです。
言い換えると、エンジンパワーが非力に感じる。他の方のレビューでは、車体が重く感じるという表現もありましたね。で、その車体剛性が活きるスピードレンジに加速していこうとすると、これまでよりもエンジンをぶん回す感じになります。
バイクが求める気持ちいい走りをしようとすると、自然に速度が上がるというか。
のんびり、ほどほどにちんたらと景色を楽しみながら走る感じではなくなります。
なので、目を三角にして峠を攻めたい人とかはこちら(ダンパー付き)の方がよいと思います。
しかし私のようなのんびり派のライダーですと、このダンパー付きの場合は少し、バイクから余計な煽りというか、走りに駆り立てられるような雰囲気を感じてしまいます。
パフォーマンスダンパーをつける前、つけた後を比較したとき、得るものもあれば失うものもあるわけですね。
つけてみて初めてわかる。
このパーツがデフォルト採用ではない理由がね。
やはり色々な意味で、ノーマルの状態というのは全体の調律がとれているんです。
そのバランスを崩し、何かを犠牲にするかわりに何かを得ると。
それらは全て、トレードオフなんですね。
以上、好みの問題といえばそれまでですが、
このダンパーのレビューはそのほとんどがポジティブなものでしたので、結果として外すこととなった自分のレビューも参考になればと思い綴ってみました。
外した理由、そのメイン要素は
・振動特性の変化により身体への負担が増えること
でした!