失敗しない墓じまいレポート Vol.3
〇永代供養というシステムの意味するところ
永代供養というフレーズは、墓じまいを考え始めた人ならばだいたい耳にしたり目にしたことがあるのではないでしょうか。また多くの方にとって、「それを利用すればお墓から解放される」便利なものとして認識されているものと思われます。 それはある意味においてその通りといえます。しかし一方で、“永代供養”に対して、あまりに期待過剰な方がおられるのも事実です。ここでは、その永代供養について少し解説したいと思います。
・お墓の継承者とは
その永代供養を理解する前に、まずは お墓の継承者(お墓の跡取り)についての解説をします。
例えるならば、 家や土地、車なども含めて“資産”と呼べるものには、所有権がありますね。その所有者は、その資産から得られるものを取得する権限があります。と同時に、それらを管理する責任を負っています。
また家族に置き換えるならば、親は子供に対して親権を持つと同時に扶養と保護者責任があります。
察しのいい方はもうお判りでしょうか。
お墓の継承者(お墓の跡取り) とは、言い換えれば そこに眠る遺骨(祖霊)の祭祀をつかさどる
という意味合いとなります。
つまり、お墓(祖霊)に対して親権があり、管理責任があるというとらえ方がわかりやすいかもしれません。
これまでの日本においては、長男がその役割をすることが当たり前のようになってきましたが、必ずしもそうとばかりも言えず、家族親族の中での同意納得があれば、長男以外の人でもその役割をしている(あるいは余儀なくされている)場合があります。
永代供養に話を戻しますが、この永代供養とは一部の例外を除き、 “お墓の継承者を、自分や親族以外の専門組織へ委譲する”ことを指します。
続く!(‘ω’)ノ