永代供養と託し墓

つむぎ路

お墓をアップデート! (有)やまにしです(^^。

この6月より、森の国墓苑にて新たなサービスを3つ展開し始めた。

そのどれもが、現代のお墓にとって大切なものであり、森の国墓苑の特徴を活かしたサービスとなっている。

その中で今日は、「託し墓」(たくしはか) について解説したい。

 

先に結論を言ってしまえば、

これは巷で言われる「永代供養」に該当するサービスである。

しかしながらその内容には少し違いがあり、

「託し墓」という命名をした理由もその違いにある。

 

託し墓

託す墓と書いて 「託し墓」。

墓を託すとは何ぞや?と感じると思う。

ここを解説したい。

まず現在の日本において先祖代々の墓を継げない、守れない家が増えるのは仕方ないことであり、その是非は問えない。

結果、”墓じまい”を行う家が多くなる。

たとえ今は先祖代々のお墓を守れていても、いつかは手放さざるを得ない時が来るかもしれない。

 

いつかの未来、わが家のお墓の面倒を見る人間がいなくなるとき。

つまりは「無縁墓」となる状況において、つつがなくそのお墓の祭祀が継承される仕組み。

それが「託し墓」の本質である。

 

 

永代供養との違い

無縁墓になり、ほったらかしのお墓になるくらいなら、

今この段階で「墓じまい」をして遺骨を「永代供養」へ移しておこう。。。

そういった選択をする方が多くなってきた。

 

ただここでひとつ考えてみてほしい。

永代供養 = 永代(永遠?)に供養すること。

それは果たして可能なのだろうか?と。

それはもちろん可能であってほしい。大切な先祖、大切な家族には、

永代にわたり手厚く供養してほしい。その気持ちはだれにとっても切実な願いだ。

自分でも間違いなくそう思う。

 

しかし人間は、生きとし生けるものは、必ず潰える存在だ。

つまりこの物質社会において「永遠」を保証することは、

少なくともこの物質社会では困難といっていいと思う。

(※物質社会では。あえてここ強調)

 

我々にとって先祖とは、家族とは、そんな”永遠”を望むほど大切な存在なのだと気づかされる。

しかし一方でこの永代供養とは、

そんな「永遠の供養」を、

自分ではなく他者(寺院など)に預けて求めるという側面がある。

 

私は決して、永代供養として提供されているサービスを貶したいわけではない。

そのサービス自体は間違いなく現代のお墓業界に必要なものであり、多くの祖霊とその家族にとって救いになるものであるから。

「永代供養」という名のもとに提供されているサービスとは、つまるところ

「お墓を託す」という行為といえる。

中身はおよそ同じである。

では違いは何か?

「託し墓」とは「永代供養」の概念の置き換えであり、

”永遠”という約束ではなく、

お墓の祭祀を手放す行為において、

手放す家族と受け取る側の

責任と権利の所在を明らかにするということである。

託し墓が提供すること

お墓を持つ、ということは同時に、

墓守の権利と責任を持つ、ということにほかならない。

そして多くの現代日本人には、その負荷が重すぎる状況だ。

 

そこで託し墓である。

 

託し墓の提供することは以下の通り。

・お墓が無縁墓となるとき、お墓の祭祀が施主→霊園に移管される

・お墓に撤去処分(墓じまい)が必要な場合には、その役割も霊園に移管される

・お墓の管理、供養作法などの”権利一式”も霊園に移管される

 

託し墓を利用することで得られるメリットは

・いつかの未来に訪れるかもしれない”墓じまい”の負荷を避けられる

・おひとりや、ご夫婦のみでの利用にも適している

・ペットと一緒に眠ることもできる(※)

・いきなり合同墓や樹木葬などの極端な手放しまで行かなくても、今は家墓としてお墓を利用し、いずれ無縁となるときは託すことができる

 

託し墓のデメリットは

・無縁墓となるとき、お墓の維持管理・墓じまいのタイミング・供養作法などの権利一式を手放すことになる

 

自然の生業と生命循環

近年までに、お墓の在り方も多様化した。

特に、海洋散骨、樹木葬、果ては宇宙散骨まで存在するが、

そのどれもがある意味では、

“永遠”へのアンチテーゼとして支持を得ている側面がある気がする。

これらの自然葬は、一般的な墓石を求めるよりも比較的安価であることも要因ではあるが、それを選ぶ家族も決して先祖をおざなりにしたいわけではない。

ただ供養作法の在り方が自由化しており、

永遠を求めるほどの愛を、他者(人間)よりも自然に預けて託す、という行為なのだと思われる。

大いなる自然の生業の中では、

ヒトの肉体もまたその循環の中にある。

遺骨を墓石に納めるよりも、もっとその循環のスパンを早め、自然に還すという葬送である。

そしてそれは、

託し 手放す

ということでもある。

託し墓とは、託す先が自然ではなく人や組織でありながら、こういった”手放す”線引き、境界線を設けることともいえる。

小難しい説明となってしまった💦

ご理解いただけただろうか?苦笑

これを機に、お墓の祭祀を手放そうとしている方は、そのひとつの選択肢として”託し墓”を検討してみて欲しい。

文中にもあるが、

今はまだ個別の家墓としてお話を利用しつつ、将来の不安を軽減することができるサービスである。

死別してからの供養作法として、

古き良きお墓参りの時間や余白も必要だと考えている方、

お墓の管理ができないから”仕方なく”手放そうとしている方、

お墓は託せば、困らない。